みゆきが見てる

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御代田町出身の染色絵画師、伊澤正男さんの作品が、
エコールみよたに展示してあります。
幅が10m近くある大作で、
タイトルは「みよた 〜舞い 叩き 集う〜」。
御代田の四季と毎年7月末に行われる「龍神まつり」の一日を、
一つの画面の中に描いています。

タイトルの通り、絵の中では人々が、

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舞い、

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叩き、

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集っています。

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左下隅にあるこの描写。
賑やかな絵の中で、ここだけが異彩を放っていて、
どことなく意味ありげなのです。

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赤ん坊を抱きかかえている男性の隣りに小学生くらいの女の子。

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ちょっと離れた場所から、女性がその3人の方をじっと見ています。
この描写が何を意味するのか、私なりに推測してみました。

ポイントになると思ったのが、
女性が右手に持っている筒のような、
紙をまるめたような白いもの。

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まず、これを哺乳瓶だと仮定して考えてみます。

親戚の勧めもあって、お見合いの末、
夫・ひろしと結ばれた妻・みゆき。
ひろしの実家で、両親との同居生活を始めて早8年。
長女・あけみ(7才)と長男・そうすけ(3カ月)の、
2人の子どもにも恵まれました。
姑・かずこのいびりに、悔しさで枕を濡らす夜もありましたが、
何とか8年、耐え忍んできた妻・みゆき。

ところが、この日、
姑・かずこの「あら、アンタいたの。また寝てたかと思ったわ」
の一言に、たまらず家を飛び出します。

家には、生後3カ月のそうすけを残したまま。
「あの子はミルクを嫌がって飲まないから、早くおっぱいをあげたい。
でも、かずこのいるあの家にはやすやすと帰れない。
そうだ、今日は娘のあけみが楽しみにしていた龍神まつり。
きっとみんなで来ているはず」と、
自分のおっぱいを哺乳瓶に入れ、まつり会場にやって来ました。

夫や子どもの姿は見つけましたが、
近くに姑・かずこがいないかどうか観察している妻・みゆき。
そんな場面を描いたのではないでしょうか。

次に、女性が持っているものを、
この日のTHE ALFEEのコンサートのチケット、
と考えると、また絵の意味合いが変わってきます。

「家族4人で龍神まつりに来たけれど、
やっぱり行きたい、アルフィーのコンサート。
待ってて、タカミー。ごめん、ひろし」と、
家族をまいたものの、後ろめたさから立ち止まって、
ひろしたちの方をじっと見ている妻・みゆき。
そんな場面かもしれません。
そうだとしたら、タイトルの「舞い 叩き 集う」のあとに、
ぜひ「ためらう」を入れてほしいと思います。

※今回更新したブログ「みゆきが見てる」に登場する固有名詞は、
実在の人物等とはいっさい関係がありません。

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Jun Shimazaki

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